起業前の段階に貯めておくべき自己資金はどれくらい必要だと思われますか?
業種や考えている目標によっても違いますが、少なくとも、当初の運転資金として2、3ヶ月間回る自己資金は最低でも用意しておくべきでしょう。
3ヵ月後に売上が上がる算段があればこの場合はいいですね。
さらに、売上だけではなく、売掛金が現金化して回収できるまでの月の分も必要です。それが3ヵ月後であれば、6ヶ月間、できれば余裕をみて1年の運転資金を起業前に用意しておく必要があるでしょう。これに設備資金と、見落としがちですが、本人の生活費の半年分が必要になります。これを自己資金と借入金などで用意しなければなりません。これら必要になる資金の3割以上の自己資金の割合がなければ、金融機関などからの借り入れも難しいでしょう。まずこの資金が準備できなければ事業が回らないわけですから、絶対に必要ですね。
なかなか簡単ではないですね。
それすらもできないようだったら「会社を作るのはやめなさい」と言いますね。「ドンブリ勘定でもいいから、小さな個人事業でスタートしなさい」と言います。起業前の段階、つまり最低限のスタートラインにしっかりと立てる起業家とそうでない起業家の違いは、このあたりにあります。例えば、1円で設立しても、自己資金を余分に持っていれば、後日会社に資金をつぎこむことができますし、借り入れや出資によって資金を集めやすくなります。そういった形ならば、資本金が少なくても会社を作って事業を始めることは問題ないでしょう。
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