最近、みなさんWeb2.0という言葉を耳にすることが増えたのではないでしょうか?
ですが、まだまだこの言葉の意味が分からない人も多いようです。
事実、日本国内でもWeb2.0に関する議論が活発になっています。
そもそも、「Web2.0」と誰が一番初めに言い出したのか?
それは、1年半前の2004年に、米国のIT関連では有名な出版社「ティム・オライリー」社長らにより提唱された言葉です。 >> 「What Is Web2.0」
では、「Web2.0」とは何なのか?
それは
次世代のWebを漠然と総称する言葉で、今後の方向性を導き出そうともしているものです。ですからソフトの名前でもないし、ブログのようなある特定の技術を示しているのではないんです。ブログはWeb2.0の中の一つということなのです。
気になる「Web2.0」の特徴とは?
ITバブルの崩壊から、その後の淘汰による一つの結論がWeb2.0なのです。
大きな特徴としては、従来の企業側からの一方的な情報発信に比べ、Web2.0はユーザー参加型に変わったということです。
Web2.0時代となり、ユーザー参加型になることで、様々なメリットが生まれました。
次世代Webサービス「Web2.0」のメリット
【Web2.0:メリットその1】
自分の欲しいものを、ただ待っているのではなく、自らがWebを使って手に入れることができるようになった!
■検索エンジン(yahoo・google・MSN)
必要な時に欲しい情報を検索し、知ることができるようになりました。
地図や辞書、路線検索もそれにあたります。
昔はみなさん電子辞書などをインストールして使っていましたが、その必要もなくなりました。
■オンラインショッピング(楽天市場)
欲しい商品などを購入できるだけでなく、出店までできてしまいます。
店舗を構えないことによる経費削減や、欲しい商品を探す手間もなく検索してすぐに見つけることができます。
【Web2.0:メリットその2】
技術的な壁が低くなり、自分で作成できるようになった!
ブログやSNSなどの普及により、技術的な知識がない人でも自由に情報発信できるようになりました。
ユーザー側が参加しやすくなったことで、市場の広がるスピードも格段に速くなりました。
■ブログ(はてな・アメブロ・ココログ・ドリコム・楽天)
総務省の調べでは2006年現在のブログ閲覧者数は約2,000万人を超え、2007年の春には閲覧者数が約3,455万人に達すると予測されています、もの凄い人数ですね!
ブログ市場は、関連市場も含めると約1,377億円に達すると予測されています。
>> 経営者ブログの始め方はこちら
■SNS(mixi・greeなど)
2006年現在の参加者数は500万人を超え、2007年の春には約1,042万人に達すると予測されています。
mixi上場の話題でも分かるように、SNSの可能性が注目されています。
【Web2.0:メリットその3】
お互いの情報交換が可能となり、情報の信頼性が高くなった!
情報の流れが速く、また多くなったことで、ユーザーが信頼できる情報は広告くさいものではなく、実際に利用者の声など口コミ情報の方が信頼性も高くなりました。
一方的なチラシよりも、顧客の生の声や評価の方が信頼しやすいですからね。
評価サイトも増え、それを見て判断するユーザーも増えました。
英会話スクールの評価や、アマゾンなどこれから選ぼうとする人にとっては、やはりチェックしてしまいますよね。
また、
ブログやSNSなどで情報交換の頻度が高くなるほど、情報が資産として残り、それをまた次に使うユーザーが利用することができます。
明らかに企業側が管理・更新するよりもスピードも早く信頼性も高いものとなったわけです。
企業側から見ても利用者・情報の蓄積・アクセスが自然と増えていくことで、会員数が増え広告効果も高くなります。
コミュニティ構築により、ユーザーが離れることを防げるばかりか、購買のリピート率も高くなるといったメリットの反面、悪い評判も早く広まるため、企業側の姿勢も今まで以上に重要になってきました。
これは、良い商品・サービスしか売れない時代になったとも言えます。
このように、これからもますますWebの世界は進化していきますし、ユーザー側にとって便利になっていきます。
【Web2.0:その実用性は?】
■RSS
ここでちょっとWeb2.0の実用性について触れてみたいと思います。
Web2.0で使われる用語の中に、RSSという言葉があります。
このメリットを説明する前に、日ごろのネットサーフィンをしているご自分をイメージしてもらいたいと思います。
みなさん一つぐらいはいつもよく見るサイトがあるのではないでしょうか。
そのよく見ているサイトに、1日にどれくらい見にいきますか?
多い人は、同じサイトに1日に何度も見にいく人もいるのではないでしょうか。
RSSのメリットは、この1日に何度も見に行く手間や労力を減らすことにあります。
RSSリーダーを使うと、そのサイトに見に行かなくても、更新されたページのみを告知してくれるので探さなくても一目瞭然です。
見ているサイトが多い人にとっては、手間と時間の節約になりますしとても便利な機能の一つです。
最近では、メールソフト【Thunderbird:サンダーバード】やブラウザ【Firefox:ファイアフォックス】などは、このRSS機能が備わっているものもあります。(厳密に言うと、ファイアフォックスはライブブックマークになり、RSSよりも少し機能が劣りますが)
私も、サンダーバードのRSS機能を使って情報収集をしています。
セキュリティ面も高いので、安心して使えますよ。
今広く使われているのは、マイクロソフトのIE(インターネットエクスプローラー)で、みなさんのほとんどがこれを使っていると思います。
世界市場シェアが85%だそうです、ほとんど独占ですね!
IEの最新版IE7には、このRSS機能が初めから備わっています。
IE7の普及により、RSSリーダーの活用が今後更に広まっていくものと思われます。
2007年1月12日、マイクロソフトはIE 7 のインストール人数が1億人を超えたと発表しました。
これで、米国ではIE 6 に次いで2番目に多いユーザー数となりました。
一方、競合しているFirefox 3 の初期テスト版である、アルファ版も既に発表されています。
しかし、まだまだIE優勢は続きそうですね。
ブログにもRSS機能が付いています。
RSSリーダーに登録するには、そのサイトのRSSフィードの情報が必要になります。
ブログの目次の一番下に、RSS1.0や、RSS2.0と書いているものがそれにあたります。
これをクリックすると、RSSに必要な情報を入手することができますし、本サイトも既にRSSに対応済みです。
ファイアフォックスをお使いの方は、右クリックから「このリンクをブックマーク」で登録ができます。
ただ、このRSSにも問題点がないわけでもありません。
これは、私が使っていて感じたことですが、RSSでサイトの更新情報を収集すると、更新頻度の多いサイトなどは一気に100件以上の更新情報が配信されてきます。
10サイトをRSSで見ているとすると、100件×10サイト=1000件を毎日チェックすることになります。
これがケッコーな労力になるんです。
その題名を一つずつチェックしていくのはかなり大変ですし、必ずしも配信されてきた題名通りの内容とも限りません。
それが面倒で、結局サイトに見に行く人もいるようですし、写真や画像も見たい人にとっては文字だけでしか選べないRSSは、少し物足りないかもしれませんね。
■ロングテール
次に代表的なものとして、ロングテールという言葉があります。
この「長い尻尾」と言われる意味は、店舗を持たずとも品揃えが可能となったWebにより、売れ筋以外の商品が、少しずつですが長い期間売れることで利益を出すことができるということを示しています。
グラフ上では、この細長く伸びたところが尻尾のようなことからロングテールと呼ばれているようです。
良い例にアマゾンがあげられます。
品揃えも豊富だし、ユーザーの口コミなども載ってて便利ですよね。
私もよく使います。
少し話しがそれますが、個人的にアマゾンが書籍を保管管理している場所を見てみたい気がしますが。
ただ、これにもデメリットはあります。
それは、このビジネスモデルが成果がでるまでに時間がかかりすぎるということです。
実際に、アマゾンも投資回収に相当の時間がかかっていますし、回収できる目処が立っただけマシなのではないでしょうか。
この時間がかかりすぎるということは、すぐにでも売上が必要な起業家にとっては、致命傷とも言えます。
つまり
起業を考えている方は、起業してから始めたのでは遅いということです。
ですから、起業の準備段階からWeb上で情報の蓄積や発信をしながら市場調査もしていくことが、Web2.0のメリットを活かしながら、リスクを最小限に抑えることがWeb2.0時代の起業スタイルだと私は思います。
Web2.0にもメリットとデメリットがあります。
まだまだ書ききれていないことや不確定要素はありますが、デメリットを理解した上で、メリットを上手に取り入れていくことで、事業に活かしていくことが可能になります。
作成:株式会社アトラル
代表取締役 山下健一
監修:296会社どっとこむ |