具体的には?
設立して2年間は、来月には会社が潰れますと毎月税理士に言われ続けていました(笑)
凄いですね(笑)
2004年の8月に独立し、本当に倒産が目の前に来たのが12月でした。200万円をシステム開発に投資しました。お願いした先が、私の知り合いのインド人だったのですが、待てど暮らせどまったくできない状態が続くようになりました。10月になっても、11月になっても出来上がらず、家賃や私の生活費などで出費が続きどんどんマイナスが大きくなっていきました。
商売さえ始められない状態が5ヶ月以上続き、資本金は700万まで増やしているにも関わらず、2004年の12月には、支払が200万円あるにも関わらず、現金残が100万円をきりました。
いよいよ倒産ですね・・。その局面をどのように乗り越えられたのですか?
気合です(笑)
気合ですか?(笑)
気合で、ホノルルマラソンに行ったんです。そしたら何とかなりました(笑)
え!?その局面でホノルルマラソンですか(笑)?
これ、冗談みたいな話なんですが、本当の話なんです。
またどうしてホノルルマラソンだったんですか?
上手くいかないイメージが出来上がってしまうと、後ろ向きな考えしか出てこなくなるものです。そんな状態でいくら考えてもいい方向に向かうはずがありません。30歳になったらホノルルマラソンを始めるとは決めていたのですが、こんな状態で行ってる場合でないだろうとも思っていました。しかも、その当初のホノルルマラソンは20万円以上かかりました。
しかし、その当初相談した相手から、今の弊社の顧問でもあるのですが、行ってきたらいいのではないかというアドバイスをもらったことが大きなきっかけです。
実際に、行って何が一番変わりましたか?
心の状態と視点が大きく変わりました。今の現状は、そこまで思い悩むことではないと思うようになりました。良い意味で心を大きくプラスに切り替えることができたのだと思います。
その心をプラスにした状態で人に会って相談すると、一緒にやりたいと言ってもらえる人が増え、紹介してくれる人も増え、事業がいい方向に行くようになりました。
そんなご縁で、少し前からお話をさせてもらっているタリーズコヒーの副会長をされていた須賀さんにこの事業に興味を持って頂きました。
須賀さんから、出資による資金調達の提案をしてもらったのですが、その当時の私には、出資金に関して株価をつけるという知識もアイデアもありませんでした。
会社は、登記した時に一株に対する簿価が決まっていますから、その金額以上の額で他の人から出資を仰げるとは思ってもいませんでした。どのようにすれば、妥当な出資額を算出できるかなど、ベンチャーキャピタルの役員の方などにもアドバイスをもらいながら、出資を募ることに成功しました。
【※簿価とは】会社が土地や機械設備、有価証券等の資産を購入したときの取得価格であり、帳簿に記載された金額のこと。帳簿価額の略称
なるほど。
そういう話をし始めた途端、出資したいと言う人が一気に集まり始めたんです。
それは本当に良かったですね!!!
はい。今度は、あまり出してもらい過ぎると比率の問題もあるので、断ることになりました。
それで資本金が1000万円強集まりました。
先ほど、心の状態が良くなった話をしましたが、そうなるといろんないいアイデアも出てくるようになりました。結局システム会社に頼まなくてはならないと思っていたことが、簡単なHTMLで出来てしまったんです。事業モデルは、登録さえ出来れば資金なんか必要なくても始められるじゃないか!ということに気づけました(笑)
衝撃的な発想の転換ですね(笑)
はい(笑)だから、セミナーズは始めHTMLとCGIだけだったんです。
そうだったんですね。
しかもいざ事業がスタートし、自社主催セミナーを開催することになり、ジェームススキナー氏に協力してもらうことで、セミナーズ主催のセミナーを成功させることができました。1000名以上の人が集まり、一気に会員も増え軌道に乗りました。
講演会だけで出資してもらった分ほど儲かってしまい、出資が必要ないほどになってしまったんです。やってみたら、商売ってそれほど難しくないことが分かりました。それが2005年の1月〜3月の話です。 |