鮒谷さんが情報源としている媒体はありますか?
私の一番の情報源は「人」です。
メディアとは、ある情報に編集をかけて発信しているだけの話なので、そのメディアが紙なのか、
電波なのか、携帯なのか、人なのかの違いだけです。だから、人もメディアだと思っています。
では、その人メディアでどういうポイントは何でしょうか?
質と量と編集力がポイントでしょうか。
質と量があっても、脈略なく編集された情報は良質の情報とは言えません。
最高のレベルで仕事をしている人は、最高レベルの人のつながりも多く、
常に自分が何者なのかを考えていますし、そのフィルターで情報に編集をかけています。
ですから、最前線で活躍されている方は、良質な情報を保有し編集されていると私は感じています。
なるほど。メルマガを発行する側として、他のメルマガは読みますか?
ほとんど読んでいません。数通は読んでますが、
部数の多いメルマガだからという理由では読んでません。
たくさんの本を読まれている鮒谷さんから、起業家にオススメの書籍などはありますか?
特定のものを上げるのは難しいですね。
起業家の方は特に多いように感じるのですが、キャッチコピーや一時の流行など
部分的な内容を取り上げたところに振り回されがちですが、まず本質を捉え、
そこから個別に入り詳細を掴んで行くほうが、理解度も大きく深まると私は思います。
ドラッカーなど本質について書かれている書籍は読みますが、
ちまたで流行っている書籍などはそれほど読んでいません。
原点回帰をしていった方が、汎用性があると思いまし、大切なのは本質であり、
舞台や切り口は違っても言ってることは結局同じになります。
きっと大切なことは、一言で言い表すことが出来ると思います。
しかし一言で言っても、まったく経験がない人がその一言を聞いても何も分からないし、
経験豊富な人であれば100の気づきを得ることができます。
一つのことに囚われるのではなく、時系列でその時々の背景を含め選んでいけば、
本質から考える思考にたどり着くと私は思います。本質はシンプルですが、
いろんなことを見て経験して、その深さを理解していけると感じています。
なるほど。深いですね!時系列とは、具体的にはどのような流れでしょうか?
個別と本質の螺旋の連続だと思います。事例にぶつかった時に個別を理解し、
また本質に返り・・・、そしてまた個別に、と螺旋状に繋がっていくと私は思います。
では、その本質を見抜くポイントはありますか?
ビジネスの本質は、需要と供給のギャップを埋める作業で、
その作業が収益として得られるものです。
起業するのにやっぱりネットがいいのかな〜とか、セミナー事業がいいのかな〜とか、
ヤフオクがいいのかな〜と右往左往させられるのではなく、早く原点回帰し、
本質・原理原則に到達することが大切だと思います。
メルマガ登録者増加のために、今していることはありますか?
マーケティングをかけたり、後は口コミで自然と広がっていってますね。
面白いのは、ネットワークをネットワーク化するという概念でしょうか。
と言うと?
以前書籍【「仕事は、かけ算。」~20倍速で自分を成長させる】を出版したのですが、
1・2回私のメルマガで告知しただけにも関わらずアマゾンで1位になりました。
しかし、時間の経過と共にランキングは徐々に下がり始めます。
そして3〜5日経つと、何もしていないのに再びランキングが上がってくる現象が起こりました。
それはまたどうしてでしょう?
書籍を読んだ方たちがブログを書いたり、
人に紹介してくれたりと、いろいろなところで様々なネットワークを通して広がっていったからです。
私がメルマガを始めた2003年は、上から下に情報を流しておしまいだったことが、ネットの発達によって
世の中が重層的になり、今ではコミュニティをまたいで認知されるようになっていることを感じています。
現代はネットワークが共有しながら重なり合っているので、何もしなくとも一定の割合で情報は広がっていきます。
それに加速をかけるために、マーケティングをかけているという言い方が一番正しいですね。
なるほど。では今は一般的な広告は出されていないのでしょうか?
今はほとんど出していないですね。それよりも、自然な流れで広がっています。
書籍「仕事は、かけ算。」を例にあげれば、部下が100人いる某大手企業の部長さんが、
全員に読ませるようにしてくれていたりもしますし、新入社員はこの書籍を読むことが
義務付けられているところもあるそうです(笑)
ありがたいことに、いろんなところで紹介してもらっているみたいです。
そうすることで、共通言語・共通認識ができあがり、上からの一方的な教育よりも
メリットが大きいと思ってもらえているようです。
その自然な広がりで、今でもメルマガ登録者は増え続けているのですか?
はい。特に何もしていませんが、おかげさまで平均するとありがたいことに
登録者は純増し続けています。
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