銀座セカンドライフ片桐実央氏 Vol.3 ビジネスチャンスのヒント(起業成功インタビュー)
この記事は2009年に掲載した起業家インタビューです。制度や数値は掲載当時のものです。最新の手続きは各カテゴリーの記事をご覧ください。
~ 起業を成功させるために必要な起業準備とバランス感覚 ~
片桐実央 銀座セカンドライフ株式会社 代表取締役(行政書士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士)
<プロフィール>
祖母の認知症がきっかけで、シニアにターゲットを絞ったビジネスを展開を決意。花王株式会社法務部、大和証券SMBC引受審査部を経て行政書士・ファイナンシャルプランナー資格取得後、シニアの起業支援に特化したビジネスモデルをスタートさせ半年で黒字転換に成功。毎回大盛況の起業アントレ交流会の運営を行う片桐氏に、一人で起業を成功させるための秘訣と必要な起業準備についてお伺いした。
【VOL.3】ビジネスチャンスのヒント「1.人材の実践力を確実に見抜く選考方法」
山下:現時点で片桐社長の一番の優先順位は何ですか?
片桐社長:人を雇って、育てることです。
山下:なるほど。起業家から経営者のステージになられるということですね。具体的にどういう人に来て欲しいですか?
片桐社長:お客様としっかりコミュニケーションが取れ、信頼関係が築ける方です。そして、長く働いてもらえる人に来て欲しいです。
一人で起業すると、会社=私になっていて、他の人にお願いした場合、「片桐さんだからお願いしたのに」と言われるのではないかと危惧しています。
山下:なるほど。しかし、起業半年でお客様からそこまでの信頼を得ているのはすばらしいことだと思います。また、半年で、人を増やしていく方向に展開しているのは、さらにいいと思います。
なぜなら、個人として完全なブランド構築ができあがってから、他の人に移行していこうとすると、さらに大きな壁となってきますし、実際にそのジレンマを抱えている起業家も多いようです。
片桐社長:そうなんですね。いいな~と思った人には、うちの名刺を持ってすぐに働いてもらいたいと思っています。
山下:人選びの基準も誠実がキーワードですか?
片桐社長:そうですね。
山下:片桐社長が、誠実を判断する際のポイントなどありますか?
片桐社長:言葉使いや言い回しを結構気にします。ふとした瞬間に出る言葉などもそうですね。
山下:なるほど。何気ない、素の状態の時に本来の自分が出ると言われますからね。
私は前職が人事面接をやっていたこともあり、直筆、顔相、ストレスを与えない嘘の見破り方などなど、試行錯誤しながら1000人以上の面接した結果、お会いして話しているとだいたいのことは分かるようになりました。
面白い選考方法の例を一つご紹介すると、ある会社では皿に乗っている豆を箸で摘んで、隣のお皿に移すというものがあるそうです。
片桐社長:なるほど。
山下:そこで何を見るかというと、人間はストレスがかかった時こそ言動や行動などに本音が出ると言われています。その本音を、実際に見るために行われているようです。
片桐社長:それ面白いですね。
山下:あとは、人材に求めることはありますか?
片桐社長:適材適所で言えば、今やっている仕事が資料を作成したり、メールを定期的に配信したり、HPを更新することなので、細かい仕事を着実にこなしてもらえる方がいいですね。
しかし、セミナー・交流会などは参加者と積極的にコミュニケーションをとってもらえる方が必要なので、事務作業とセミナー運営は違う方にやってもらおうと考えています。
山下:適材適所はどのように判断していますか?
片桐社長:実際に、1件仕事をお願いして判断するようにしています。実際に仕事をしてもらうと、その人の視点やコミュニケーションのとり方が見えてきます。まだ渡していない情報がある場合、どのように質問をしてくるのか?なども見るようにしています。
山下:なるほど。実践的ですね。年齢は?
片桐社長:特に年齢的な制限はありませんが、PCを使うことが多いのでPCが出来る方がいいですね。
【VOL.3】ビジネスチャンスのヒント「2.法律改正はビジネスチャンス」
山下:今最も力を入れているサービスは何でしょうか?
片桐社長:2つあります。
1つは、財団法人・社団法人の設立手続きです。昨年の12月1日に法律が施行され、財団法人・社団法人の設立が株式会社と同じくらい簡単になったこともあり、設立数も増えてきています。さらに税制上優遇されるために公益認定を受ける場合は、コンサルティングを実施しながら公益認定申請の準備をお手伝いしています。
もう1つは、お客様の売上向上のお手伝いをしたいと考えています。メーリングリストやサイト・セミナー・交流会で積極的にお客様の事業PRの場を設けて行きたいと思っています。
山下:なるほど。法律改正は、SWOT分析の機会と脅威に最も変化が生まれる一つです。だからこそ、法律改正はビジネスが見つかるチャンスとも言えますよね。片桐社長の今後の展望を教えてください。
片桐社長:来月、起業を総合的に支援できるHPを新たに立ち上げます。これまで仕事をいただいているのは、ご紹介が多いので、HPから集客できる仕組みを作って行きたいと思っています。
実際に起業したい方たちにお会いして見えてきたことの一つに、起業はしたいけどどんな事業をしたらいいのか分からないという方が多くいらっしゃいます。そういう方のためにセカンドライフ相談というサービスを開始する予定です。
山下:具体的にどのような相談ができるのですか?
片桐社長:定年後本当に何がしたいのかを考えてもらえる機会になるよう、実際に産業カウンセラーを雇いました。弊社からお客様に対しこうした方がいいですというアドバイスをするのではなく、その方自身から本当にやりたいことを引き出していくということに重点をおいています。
この相談は無料で行うのですが、ビジネスとして考えた場合、そこまでする必要があるのかと言われることもあります。
しかし、私にとっては祖母の認知症がきっかけで起業しているのに、セカンドライフの支援を見て見ぬふりをすることは、想いと相反するものなので、それはしたくないと考えています。
山下:素晴らしいですね!
片桐社長:あと、セカンドライフ相談と同時にビジネス紹介をしていこうと考えています。
セカンドライフで何をしたらいいのか分からないという方のために、実際にこんなビジネスがあるというのを紹介して行きたいと思っています。
例えば、自分で新しく事業を立ち上げなくても、FCや販売代理店など他の仕事に乗っかる方法もあります。ビジネスはハイリスク・ハイリターンのものより、ローリスク・ローリターンモデルを紹介して行きたいと思っています。
最初は、ニッチなところに絞った方がいいとよく言われている通り、専門職という分野に絞り会社設立だけをしていたのですが、お客様からの声を聞いているうちに、起業の分野ですがどんどん仕事が広がってきたんです。
山下:よく一点突破・全面展開と言われますが、まさにその通りですね。
最初は、自分の想いからスタートしたセカンドライフ支援が、自ら行動に移しながら培った人脈を活かし、セミナーを継続していることが信頼と実績につながり、お客様から出てきている声に答えている間に事業が大きくなってきたということですね。
シニアの方対象に、起業支援の次に考えているサービスはあるのですか?
片桐社長:はい。いろいろやりたいことはあるのですが、しばらくは起業を総合的に支援できる事業に特化し、それがきちんと回ってから次の事業を始めたいと思っています。
山下:最後に、第二の人生を考えているみなさんに一言お願いします。
片桐社長:弊社では、50代前後の方を中心に、起業だけでなく第二の人生について色んなお話を伺っています。
そこで僭越ながらこの場をお借りしてお話させていただきますと、定年後はもちろんですが、定年前から定年後を視野に入れて、ご自分が本当にやりたいことは何かを考え、見つけることをお勧めします。
交流会を通して感じたことですが、実際に行動に移さないまでも、第二の人生を意識するのが早ければ早いほど良いと思います。
簡単に言いますが、それを実践するのはとても難しいことです。しかし、私が見ていて皆さんに共通なのは、取り敢えず1歩踏み出して、色んな方と交流し様々な起業スタイルがあることを知っていくと、少しずつご自分のやりたい方向性が明確になっていくようです。
中には名刺を5,6枚持っていて様々なビジネスを同時にやりつつ、そのうちどれがメインかを決めていらっしゃる方もいれば、奥様と一緒に地元で飲食店をやりたい方もおられます。
第二の人生は本当に十人十色なので、ぜひご自分が生き生き楽しむことが出来るものを見つけてください。弊社で、一人でも多くの方のお力添えができれば幸いです。
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